■子どもたちのための王者

 ジョコビッチは、「ユニセフに刺激されて自ら基金を設立し、子どもたちが早期から教育を受けられるようにするための活動を決心しました」と語った。

 ユニセフが発表した声明の中で、ジョコビッチは幼少期が子どもの成長にとって極めて重要であると訴えている。

「幼少期に大切に育てられれば、子どもたちは生き残り、健康に育ち、病気にかからず、思考、言語、感情そして社会的技能を磨き、社会に貢献して成功する市民になれます」

 四大大会(グランドスラム)9勝をはじめツアー優勝54回を誇るジョコビッチは、ユニセフの親善大使としてデビッド・ベッカム(David Beckham)氏、ケイティ・ペリー(Katy Perry)、ロジャー・ムーア(Roger Moore)、シャキーラ(Shakira)、そしてセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)らの仲間入りを果たしている。

 31日に開幕する全米オープン(The US Open Tennis Championships 2015)を控え、世界ランク1位に君臨しているジョコビッチは、同大会では直近の5年間で4度決勝に進出している。

 セルビアの国内大使としての活動で、ジョコビッチは母国の保育園や幼稚園を訪れ、幼少期に学ぶことの大切さを訴えてきた。

 ユニセフは、セルビアの最も弱い子どもたちのために、ジョコビッチが支援や基金を通して、より柔軟かつ良質で包括的な保育機関の設立に役立ってきたと評価している。(c)AFP/Mariano Andrade