【8月26日 AFP】ドイツの警察当局は26日、国内の難民施設2か所が襲撃されたと発表した。同国のアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相が、極右による暴力的な抗議行動のあった難民申請者保護施設を訪問する数時間前の襲撃だった。

 警察の発表によると、26日から難民申請者56人が入居する予定となっているドイツ東部ライプチヒ(Leipzig)の難民受け入れ施設に火炎瓶が投げ込まれた。目撃者がすぐに警報を発したため、被害はマットレスが燃えただけだった。

 また、同じく東部のパルヒム(Parchim)では、刃物を持って難民受け入れ施設を襲撃した男2人が警察官に逮捕された。

 事件が起きたときに外に出ていた数人の住民から、男の一人が刃渡り20.5センチのナイフを持っているとの通報が警察にあったという。2容疑者はいずれも反移民スローガンを叫んでいた。警察官は2容疑者のアルコール血中濃度の血液検査も行った。

 ドイツ政府が今年の難民の数が昨年の4倍にあたる80万人と予想している中、ドイツでは難民受け入れ施設の襲撃事件が相次いでいる。

 先週末には、東部ドレスデン(Dresden)近郊のハイデナウ(Heidenau)で、難民受け入れ施設の新設に反対する暴力的な抗議行動が起きた。メルケル首相は26日、同施設を訪れ、難民やボランティア、警備員らと面会する予定となっている。(c)AFP