【8月16日 AFP】国営リビア通信(LANA)は15日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」がリビア北部の沿岸都市シルト(Sirte)で、12人を斬首して十字架につるしたと伝えた。シルトは2011年の政変で失脚し殺害された独裁者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の故郷で、支配権をめぐってISと地元武装組織との戦闘が11日から激化している。

 LANAによると、斬首されたのはシルト東部の「地区3」でISと戦っていた地元武装組織の戦闘員で、戦闘中に殺害されたという。また、ISは他にも、対IS戦に参加し負傷して病院に収容されていた地元住民22人を「処刑」し、病院に放火したという。

 匿名でAFPの取材に応じたシルト議会の関係者は、15日も戦闘が「絶え間なく」続いていると語り、「特に地区3では戦闘が激しく、死傷者が続出している」と述べた。

 リビアのチバニ・アブハムード(Chibani Abuhamoud)駐仏大使は14日、シルトの戦闘で同日までに150~200人が死亡したとして、「虐殺が行われている。国際社会の介入を求める」と警告していた。(c)AFP