【8月7日 AFP】2016年米大統領選の共和党予備選の候補者による初のテレビ討論会が6日、米オハイオ(Ohio)州クリーブランド(Cleveland)で開かれ、不動産王のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が候補指名を獲得できなかった場合に無所属の独立候補として出馬する可能性を示唆し、話題をさらった。

 米FOXニュース(Fox News)が放映した討論会は、共和党候補指名争いに名乗りを上げている17人中、有力とされる10人が参加した。

 討論会が始まって間もなく、トランプ氏は自身が共和党の指名を得られなかった場合について、出馬を断念して選ばれた指名候補の支持に回るかどうか問われ、「現時点で誓約するつもりはない」と答え、観衆から大きなブーイングややじを浴びた。

 この発言で10人の候補者間の緊張は急激に高まり、ランド・ポール(Rand Paul)上院議員はステージ上で怒りもあらわに「(トランプ氏は)既に両面作戦を取っている。政治家の買収に慣れているからだ」と叫んだ。

 トランプ氏の悪びれない型破りの言動は、一部の人々を不快にさせている一方で、候補者が乱立した共和党指名争いの中で突出した印象を与えており、他の候補らは対抗しようと必死になっている。

 討論会では、ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)元フロリダ(Florida)州知事が、米大統領経験者を父と兄に持つ身として2016年大統領選の候補指名獲得のハードルは他候補より高いと認めた上で、自分は独自の政策を持った独自の人間だと改めて強調した。(c)AFP/Ivan Couronne