草間彌生の新展覧会、北欧4か国で開催へ
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【8月4日 Relaxnews】アーティスト草間彌生(Yayoi Kusama、86)の新しい展覧会が、デンマークの首都コペンハーゲン(Copenhagen)近郊で来月開催される。その後ノルウェーのオスロ(Oslo)、スウェーデンのストックホルム(Stockholm)、フィンランドのヘルシンキ(Helsinki)でも巡回開催される。これまであまり注目されてこなかった草間のファッションとデザインの作品も同展では紹介される予定だ。
カラフルな水玉模様の作品で知られる草間は、アート系業界紙アート・ニュースペーパー(The Art Newspaper)が昨年美術館来場者を対象に行ったアンケート調査で、世界でも最も人気のあるアーティストに選ばれた。過去に南米とアジアで開かれた回顧展には、大勢の来場者が詰め掛けた。
北欧4か国を巡回する今回の展覧会では、新作絵画やファッション、デザイン分野の作品に加え、日本国外未発表の作品も展示されることになっている。
1929年に日本で生まれた草間は、ポップアートとミニマリズムが脚光を浴び始めた時代に米国へ移住。以来戦後の重鎮アーティストと目されるようになった。その名の通り「ヤヨイ・クサマ」と銘打たれた今回の展覧会は、初期の水彩・パステル画から、1960年代の絵画や彫刻作品まで、草間の芸術家としてのキャリア全体を網羅するものになる。さらに1980年代、草間が東京に戻って制作した作品で、日本以外ではまだ発表されていない作品にもスポットライトを当てる。
この他、ニューヨーク(New York)で有名になるきっかけとなった「無限の網の目(インフィニティ・ネット、Infinity Net)」の作品シリーズやエロチックな家具・彫刻、草間がデザイン会社を設立した1960年代のアバンギャルドな服のデザイン、フランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」とのコラボレーションで生まれた最近の作品も展示される。
さらに、最初の開催地となる、コペンハーゲン北郊のフムレベック(Humlebaek)にあるルイジアナ近代美術館(Louisiana Museum of Modern Art)での展覧会に向けて、草間が新たに描いた絵画も展示される。会期は来月17日から来年1月24日まで。
その後オスロのヘニー・オンスタッド・アートセンター(Henie-Onstad ArtCentre)、ストックホルム近代美術館(Moderna Museet)、ヘルシンキ現代美術館(Museum of Contemporary Art Kiasma) で、来年順次開催される予定。(c)Relaxnews/AFPBB News