ネパール地震被災者を人身売買か、エア・インディア職員ら逮捕
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【7月30日 AFP】インドの警察当局は30日、首都ニューデリー(New Delhi)の空港で、ネパール地震の被災者を標的にしたとみられる人身売買の計画が発覚し、国営航空会社エア・インディア(Air India)の従業員2人を逮捕したと発表した。
空港の警察幹部によると、逮捕された従業員らは、ペルシャ湾岸の裕福な国々での職を約束されたネパール人女性たちが、インドの入管手続きを回避できるよう協力した疑い。これまでに28人の女性が見つかり、その大半が今年4月のネパール地震の被災地出身だった。エア・インディア従業員らは、1人当たり90ドル(約1万円)で入国管理の書類を偽造していたという。
空港の警察副署長によると事件が明るみに出たのは7月21日。アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)を目指してデリーの空港を経由していた女性7人が、入国手続きを済ませていないにもかかわらず、書類にスタンプが押されていたことが分かったのがきっかけだった。
警察関係者は取り調べで、他に21人の女性がいることを突き止め、デリーのホテルを強制捜査し、さらに女性21人を発見。また、人身売買業者とみられる容疑者2人も逮捕した。女性28人はネパールに送還される予定。
ネパールからは毎年数千人が海外での出稼ぎに出国するが、人権団体によると、出稼ぎ先で雇い主から虐待される事例が多発している。多くの労働者が入国と同時にパスポート(旅券)を取り上げられ、出国が不可能となる。ネパールではまた、地震後の混乱に乗じ人身売買が増加することを懸念する声も上がっていた。(c)AFP