【7月26日 AFP】パキスタン国家防災管理局(National Disaster Management AuthorityNDMA)は25日、同国の北部と南部で発生した激しい雨とそれに伴う河川の氾濫で数百の村に被害が出たことで36人が死亡、25万人以上に影響が及んでいると明らかにした。

 同国北部のカイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州チトラル(Chitral)地区では道路や橋が流され、パンジャブ(Punjab)州南部では村々が洪水で水に漬かった。南西部のバルチスタン(Baluchistan)州や北東部のカシミール(Kashmir)地方では洪水で家畜や人々が流されたという。

 NDMAのアフメド・カマル(Ahmed Kamal)報道官は、「現在までに入手した報告によると、チトラルで26人、パンジャブ州で3人、バルチスタンで7人が死亡した」とAFPに語った。「被害を受けた村はカイバル・パクトゥンクワ州で350 、パンジャブでは422に上った。国全体では約25万人に洪水による影響が出ている」

 カイバル・パクトゥンクワ州政府筋によると、チトラルでは24日夜洪水で家屋が流され、同じ家族のうち少なくとも8人が死亡した。また、バルチスタン州の防災当局によると、バルチスタン州のフズダル(Khuzdar)地区では乗用車が流され、一家4人が死亡した。

 NDMAはパキスタン全域で今後数日は雨が続くと予想している。同局のウェブサイトでは、北部のギルギット・バルティスタン(Gilgit-Baltistan)州とチトラルで今後4~5日は悪天候が続き、さらに洪水が起きる恐れがあると警告している。(c)AFP