■ユネスコ、過去にもクリフォード氏と対立

 ユネスコがクリフォード氏と衝突したのは今回で2回目だ。昨年、クリフォード氏は1492年にハイチ沖でクリストファー・コロンブス(Christopher Columbus)の旗艦の沈没船を発見したと発表。だがユネスコは、沈没船はより最近の年代のものであると結論付けた。

 クリフォード氏と共にドキュメンタリー番組を制作しているプロデューサーのサム・ブラウン(Sam Brown)氏は、ハイチでの発見に関するユネスコの報告書を「侮辱行為」と呼び、民間資本の調査活動に反対するユネスコの方針に動機づけられた内容だとの見解を示している。先週、AFPに送付した電子メールでは、「ユネスコは可能なあらゆる手段を使ってバリー・クリフォード氏の名声を傷つけようとするだろう」と語っていた。

 また、マダガスカル沖で今年5月に見つかった延べ棒が鉛と判定されたことついて、ブラウン氏はクロフォード氏が「銀だと100%確信していた」と述べ、驚きを表明。自身の個人的な見解として、「地図や事前調査した資料は、キャプテン・キッドがこの地域に船を沈めたことをはっきりと示していた」と語った。

 ブラウン氏によると、付近の海域では計13隻の沈没船が見つかり、うち1隻のみの特徴がアドベンチャー・ギャリー号と一致したのだという。(c)AFP/Gaelle Borgia