【7月14日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」の冥王星への最接近が迫っている。科学者らにとっては、冥王星の地表を観察する初の機会となる。

 NASAの主任研究員アラン・スターン(Alan Stern)氏によると、冥王星の周囲に存在する小さな天体(破片)との衝突で探査機が失われる可能性は、1万分の1ほどという。

 探査機が冥王星に最接近するのは、グリニッジ標準時(GMT)14日午前11時49分(日本時間同日午後8時49分)。ピアノほどの大きさの同探査機が冥王星の地表近くを通過する際のスピードは、時速4万9570キロに上るとみられている。

 ニュー・ホライズンズは、グリニッジ標準時14日午後8時20分(日本時間15日午前5時20分)に地球に向けて信号を発信する予定となっているが、この信号が地球に届くまでには5時間近くを要するという。そのため、NASAによる発表は、最接近から約13時間後、グリニッジ標準時15日午前1時2分(日本時間同日午前10時2分)以降になる。探査機が最接近を無事に終えたか否かもその時に判明する。

 探査機は、冥王星から1万2500キロメートル離れた地点を通過するとみられている。

 スターン氏によると、冥王星の大きさはこれまで考えられていたより若干大きいとされ、その半径は約1185キロだという。(c)AFP/Kerry SHERIDAN