【7月9日 AFP】リベリアで複数のエボラ出血熱の感染患者が新たに確認されたことについて、世界保健機関(World Health OrganizationWHO)の専門家らは8日、数千人が死亡した直近の大流行との関連に否定的な考えであるとしたが、その感染源はまだ分かっていないと説明した。

 リベリアでは先週、17歳の少年がエボラ出血熱に感染して死亡し、別の2人の二次感染についても発表されており、同国での約3か月ぶりとなる感染確認となっていた。

 WHOは、エボラ出血熱の流行に関する最新の週次報告書で、「(新たに確認された)これら複数患者の感染原因については、現在調査中だ」と述べ、「現時点では、5月9日に終息宣言が出された先の流行とは区別されるものと考えられる」と説明した。

 昨年からの西アフリカでのエボラ出血熱の流行で、リベリアでは4800人以上が死亡している。隣国のギニアとシエラレオネは、現在も流行が続いており、死者の数は合計で1万1200人を超える。ただ、今回新たな感染者を出したリベリアのマージビ(Margibi)郡は、両国との国境からは離れている。

 専門家らは、死亡した17歳の少年の感染源は人ではなく、オオコウモリなどの動物に起因するウイルスの新たな変異体であった可能性があると推測している。

 先週確認されたエボラ出血熱の感染者は、ギニアで18人、リベリアで3人、シエラレオネで9人の計30人で、5月中旬以降の週間感染者数で最多となった。(c)AFP