【7月8日 AFP】0-46という「史上最も一方的なスコア」で敗れたサッカーミクロネシア連邦代表が、国際サッカー連盟(FIFA)に対し、同国のサッカー発展のための支援を訴えている。

 現在「パシフィック・ゲームス(Pacific Games)」という総合スポーツ大会に参戦しているミクロネシア連邦は、フィジー共和国に0-38、タヒチに0-30で敗れると、7日の試合ではバヌアツ共和国に0-46で大敗した。

 この結果、ミクロネシア連邦はグループリーグ3試合で合計114失点を喫している。

 ミクロネシア連邦を率いるオーストラリア出身のスタン・フォスター(Stan Foster)監督は、ピッチ上で「大人と子ども」ほどの差があったことを認めている。その上でFIFAに対し、同国の現状を理解してFIFAランキングを公式に与えてほしい、そうすれば技術支援が得られるようになるかもしれないと訴えた。

 フォスター監督は、「できることならば、FIFAには来週にも(ミクロネシアへ)査察に来て、アジアの一員として認めてほしい」と話した。

「そうすれば、技術的な支援やいろんなことが付いてくるかもしれない。そうなれば大きな後押しになる」

 FIFAランキング200位のバヌアツに対し、前半だけで0-24の大差をつけられたミクロネシア連邦は、開催国パプアニューギニアの蒸し暑い気候のなか、後半も失点を重ねた。

 バヌアツのFWジャン・カルタック(Jean Kaltack)は、この試合だけで16得点を稼ぎ、一気に大会得点王争いでトップに浮上した。

 フォスター監督は、「このチームに大人はいない。子どもばかりだ。そして、対戦相手は経験豊富な大人だった。ただ私としては、選手の大半は、最低あと8年は代表でやれると思っている」と語った。

 大会主催者は、このゲームを史上最大得点差の国際試合と称しているが、ミクロネシア連邦はFIFAの加盟国ではなく、さらに23歳以下の代表が出場する大会のため、公式記録として認められる可能性は低い。

 国際試合の最大得点差の公式記録は、2001年に行われたオーストラリア対米領サモアの31-0となっている。

 しかしながら、ミクロネシア連邦代表の若者たちには今後の励みになる事実もある。米領サモアは史上最低のチームとやゆされながらもめげず、2011年のトンガ戦で歴史的な初勝利を手にしている。

 また大会主催者が、4年後に開催される次回大会でもミクロネシア連邦の出場を歓迎すると明言したことも、同代表にとってはうれしい知らせとなった。

 フォスター監督も、「すごくほっとしたよ。これだけのスコアだから、大会から締め出されるんじゃないかとかなり心配していたんだ」と語った。

「向こうからは、戻って来てくれて構わないし、われわれが発展途上のチームだということはわかっていると言ってもらっている」

(c)AFP