【6月17日 AFP】イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)は16日、期待外れの成績に終わったフィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)監督を解任し、後任にシニシャ・ミハイロビッチ(Sinisa Mihajlovic)氏が就任することを発表した。

 今季のミランは、同じ都市に本拠地を置くインテル(Inter Milan)とともに来季の欧州カップ戦出場権を逃しており、元チームメートで前任のクラレンス・セードルフ(Clarence Seedorf)氏からチームを引き継いだインザーギ監督は、ミランを暗黒期から脱出させることはできなかった。

 セリエAを代表する強豪のミランは声明で、「ACミランは、トップチームを率いていたフィリッポ・インザーギ監督を解任した。彼がここでしてきた仕事には感謝している」とコメントした。

 ミランは同時に、サンプドリア(Sampdoria)で指揮を執っていたミハイロビッチ氏と2年契約を結んだと発表している。

 現役時代にミランで活躍したインザーギ氏は、クラブで通算300試合に出場し、計126得点を記録した。そして欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)では、優勝を2回経験している。

 41歳のインザーギ氏は、2014年6月にセードルフ氏の後任としてユースチームの指揮官からトップチームに昇格を果たしたものの、今季は不本意な成績に終わった。

 ミランのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)会長は先日、クラブとインザーギ監督の間で「意見の食い違い」があったことを認めている。

 クラブの復活を手助けしてくれる国外の投資家を探しているベルルスコーニ会長は、アカデミー出身の若手を起用せよとする自身の意向を、インザーギ監督が無視したと主張している。

 今季のミランはリーグ戦で10位に終わり、30年前にベルルスコーニ氏がクラブを買収して以降では過去最低の成績となった。

 インザーギ監督の解任を発表してから数分後、ミランはこの日2回目となる声明を出し、ミハイロビッチ氏の新監督就任を発表している。

「ボローニャ(Bologna FC)、カターニア(Calcio Catania)、フィオレンティーナ、セルビア代表、そしてサンプドリアの指揮官を経て、シニシャ・ミハイロビッチ氏はこのたび、ミランの監督に就任した」

「ようこそ新監督!幸運を祈っている」

 現役時代にレッドスター・ベオグラード(Red Star Belgrade)、ラツィオ(SS Lazio)、インテルでプレーした46歳のミハイロビッチ氏は、指導者としてセリエA通算156試合、イタリア杯(Italian Cup)通算11試合で指揮を執った。

 昨季はサンプドリアを7位に導き、来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2015-16)出場権を獲得している。(c)AFP