【6月15日 AFP】アフリカ連合(African Union)首脳会議のため南アフリカのヨハネスブルク(Johannesburg)に滞在中のスーダンのオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領(71)に対する国際刑事裁判所(International Criminal CourtICC)が出した逮捕要請を受け、南アの裁判所は14日、逮捕要請に関する最終的な命令が出されるまでバシル大統領の出国を禁じた。

 ダルフール(Darfur)紛争における戦争犯罪やジェノサイド(大量虐殺)、人道に対する罪で逮捕状が出ているバシル大統領は外遊先をICC非加盟国にほぼ限定していたが、南アはICC加盟国。ICCから逮捕要請を受けた国の裁判所が、国家元首の出国禁止を決定した例はない。

 それでもバシル大統領は、南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領と、54か国・地域が参加するアフリカ連合の議長であるジンバブエのロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領と並んで最前列に立ち、集合写真の撮影に臨んだ。

 スーダンのイブラヒム・ガンドゥール(Ibrahim Ghandour)外相はAFPの取材に対し「われわれは予定通り出国する」と述べた。「われわれはどの裁判所のいかなる決定にも拘束されない。われわれは南アフリカ政府の客としてここにきている。南ア政府により保証されている」

(c)AFP/Susan NJANJI