【6月15日 AFP】第83回ル・マン24時間耐久レース(Le Mans 24-hour race 2015)は13日~14日に決勝が行われ、F1ドライバーのニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)率いるポルシェ(Porsche)が17年ぶりの優勝を飾った。

 熱い戦いを繰り広げたアウディ(Audi)は、過去15年のうち13大会で優勝している強豪だが、今大会ではポルシェの前に屈した。

 4度の中断を挟んだレースで、コ・ドライバーのアール・バンバー(Earl Bamber)、ニック・タンディ(Nick Tandy)と共に1位に輝いたヒュルケンベルグは、「ポルシェ919ハイブリッド(Porsche 919 Hybrid)」で395周を走行した。

 フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)では通算83レースに参戦している27歳のヒュルケンベルグは、興奮した様子で「正確な表現を選ぶのが難しいが、キャリア最高、いや人生で最高の一日になった」と語った。

「最高の一週間だった。人間的に素晴らしい2人のドライバーと優勝できた。ル・マンの歴史に名を残せたことがうれしいし、来年も戻ってきたい」

 ポルシェの19号車は、13日午後3時に2列目からスタートしたが、F1チームのフォースインディア(Force India)に所属するヒュルケンベルグが圧巻のパフォーマンスをみせると、バンバー、タンディの走りが優勝を決定づけた。

 チームを通して絶好調だったポルシェは、元F1ドライバーのマーク・ウェバー(Mark Webber)が乗車した17号車も2位に入っている。

 約26万3500人が観戦したレースで、ポルシェはアラン・マクニッシュ(Allan McNish)/ステファン・オルテリ(Stephane Ortelli)/ローラン・アイエロ(Laurent Aiello)が優勝した1998年以来の戴冠を果たした。

 現役のF1レーサーが優勝を果たすのも、1991年にマツダ(Mazda)から参戦し優勝したジョニー・ハーバート(Johnny Herbert)、ベルトラン・ガショー(Bertrand Gachot)以来となる。

 それでも、ヒュルケンベルグは週末にF1第8戦のオーストリアGPを控えているため、優勝の余韻に浸っていられる時間はあまり長くない。

 トヨタTS040 HYBRID(Toyota TS040 HYBRID)の2台は、6位と8位に終わっている。(c)AFP