【6月12日 AFP】国連(UN)平和維持活動(PKO)の隊員らが派遣先で地元女性に物資や金銭を与えて性的関係を持つことが常態化していたことが、AFPが11日に入手した国連内部監査部(Office of Internal Oversight ServicesOIOS)の報告書の草案で明らかになった。平和維持活動部隊の不名誉な実態が、あらためて浮き彫りとなった。

 報告書によると、PKO隊員とこうした性的関係を持ったという被害申し立ての3分の1が18歳未満の少女や子どもたちだった。

 ハイチとリベリアでの聞き取り調査結果からは、国連がPKO隊員による派遣国での性的虐待問題を過小報告していたことがうかがえる。

 ハイチの調査では、231人がPKO隊員と「取引による性的関係」を持ったと答えた。セックスの見返りは宝石、教会用の靴、ドレス、ランジェリー、香水、携帯電話、ラジオ、テレビなどだった。なかにはノートパソコンを得ていた例もあった。

 女性たちはセックスに応じた理由として空腹、家がないこと、乳児や家族のために必要な品を得るためなどを挙げた。見返りを与えることを拒否したPKO隊員からバッジを奪い、その隊員の身元をソーシャルメディアで暴露すると脅した女性もいたという。

 リベリアの首都モンロビア(Monrovia)では18~30歳の女性489人に聞き取り調査を行ったところ、市内の女性の4分の1以上が主に金銭を得る目的でPKO隊員と性的関係を持っていたことがわかった。(c)AFP/Carole LANDRY