【5月31日 AFP】サッカー元イングランド代表の主将で、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で長年プレーしたリオ・ファーディナンド(Rio Ferdinand)が30日、現役引退を表明した。

 キャリアの一時期には世界最高額のDFになったこともある36歳のファーディナンドは、現役最後のシーズンをクイーンズ・パーク・レンジャーズ(Queens Park RangersQPR)で過ごした。

 ファーディナンドは今月1日に妻のレベッカ・エリソン(Rebecca Ellison)さんを乳がんで失っている。

 ファーディナンドはBTスポーツ(BT Sport)に対し、「プロサッカー選手として18年間を過ごしてきたが、自分としては、今がこの愛すべき競技を引退すべきときだと感じている」と話した。

「今シーズンは実感させられたんだ。スパイクを壁にかけて家に帰り、ほかの選手がプレーするところを見るべき時期が来たということをね」

 絶頂期のファーディナンドは、相手のアタッカーを導くようにして危険なエリアから遠ざけ、荒っぽいタックルは滅多に仕掛けない、優雅なディフェンダーとして知られていた。足元も巧みで、効果的な球出しは大きな武器になっていた。

 ファーディナンドはイングランド代表としても81キャップを記録し、3度のW杯出場を果たした。しかし、何より大きな成果を残したのはクラブレベルで、ユナイテッドのDFラインの中心に君臨した12シーズンでは、6度のプレミアリーグ優勝、さらにチャンピオンズリーグ制覇などを経験した。

 しかし、QPRに加入した2014年7月時点で、すでに最盛期は遠く過ぎ去っており、出場はわずか12試合にとどまった。

 2部への降格が決まっているQPRは27日、ファーディナンドやジョーイ・バートン(Joey Barton)を含めた計6選手と、契約を更新しないと発表している。(c)AFP