【5月29日 AFP】チェコ中部にある人口75人の小さな村ウリノービス(Uhrinovice)村では、セルフサービス式で地ビールを提供する「無人販売所」が登場し、地元の人々たちばかりでなく、通りがかりの自転車ツーリストたちからも人気を集めている。

 この販売機を設置したのは、地元でビールを醸造するマルチン・パビシル(Martin Povysil)さん(50)。公民館の外壁に設置されたビールサーバーは、一見するとセルフ式のコーヒーマシンやATMのような外観だ。

 ビールを購入する際には、サーバーの脇に収納されているカップを取り出し、コインを投入。飲酒が認められた18歳以上であることを証明するため、並置された装置に身分証明書をスキャンすれば、しっかりと冷えた生ビールが手に入る。

 以前は中規模の醸造所でセールスマンとして働いていたパビシルさんは、夏の別荘があるこの村で2013年、ビールの自家醸造と無人販売を開始した。AFPの取材に対しパビシルさんは、日本や米国に似たようなものがあるのをインターネットで見かけたことがあるとはいえ、この販売機はそれとは全く違うと語る。

 この販売所ではさらに、村を通る自転車ツーリストたちのために、ビールと同じく1パイント当たり20コルナ(約100円)という価格でレモネードも提供している。

 チェコは2013年、一人当たりのビール消費量が144リットルに達し、世界1位を記録した。(c)AFP