【5月29日 AFP】テニスのスター選手であるラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、サッカー界を揺るがす汚職事件について、ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長から権力を取り上げるべきだとコメントした。

 サッカー元スペイン代表のミゲル・アンヘル・ナダル(Miguel Angel Nadal)氏をおじに持つナダルは、1998年からブラッター氏が国際サッカー連盟(FIFA)会長のポストにとどまっていることで、不健全な文化が育ったのだと考えている。

 全仏オープンテニス(French Open 2015)に参戦しているナダルは、「政治においても、スポーツにおいても、一般的なことにしても、いろんなものが混ざっている環境が良いと思う」とすると、「正しい人材を起用するのは良いことだし、サッカー、テニス、国レベルでも、自分が何をやっているのか分かっている人がいた方がいい」と続けた。

「同じ場所に長くいると不誠実になるものだとは断言できないけど、短期間であれば正直でいることが容易なのは、これまでの歴史からも明らかだ」

「後でまた戻ってくれば良い。どんな世界でも、選択肢があるのは良いことだと思う」

 29日にスイス・チューリヒ(Zurich)で会長選を控えているブラッター氏は、28日の段階で辞任要求に応じない構えをみせている。

 マレーもナダルと同様、FIFAの幹部が汚職容疑で逮捕されるのは、予想外の出来事ではないと話している。

「話を見ていると、この事件に驚いている人はそこまで多くないと思う」

「数日間で何が起こるか分からないけど、驚いたと言っている人は僕の周りに一人もいない」

「みんな長い間うわさしていたことだから、明らかになって良かったんじゃないかな」

「汚職があると言っていた人はたくさんいた。ようやく正式な捜査を開始できるし、その後のこともね」

(c)AFP