【4月24日 AFP】国際テニス連盟(ITF)のフランチェスコ・リッチ・ヴィッティ(Francesco Ricci Bitti)会長は、クリミアの選手がロシア代表として出場することについて、問題ないと発言したことを否定した。

 リッチ・ヴィッティ会長は、ロシアの国営タス通信(TASS)に対し、「クリミアはロシアに属している」と語ったと報じられた。

「クリミアのテニス選手は、ロシア代表チームで問題なくプレーすることができるし、どの大会においてもロシアの選手として出場できる。支障はない」

 しかし23日の声明で、リッチ・ヴィッティ会長は「22日にタス通信が私の発言として報じた内容を否定する」と述べた。

「テニスは個人競技なので、クリミアの選手は、パスポートに記載された国を代表することができる」

「ITFの団体戦では、大会規則に資格規定が明確に記されている。スポーツが政情を無視することはできないが、政治利用されてはいけないと思う」

 タス通信が引用したリッチ・ヴィッティ会長の発言に対しては、すでにテニス界から批判の声が上がっていた。

 ウクライナ出身のセルジ・スタホフスキ(Sergiy Stakhovsky)は、自身のツイッター(Twitter)に、「リッチ・ヴィッティは道徳的な判断力を失ったようだ。クリミアに関するばかげた発言について、ITFが謝罪することを望んでいる」と投稿している。(c)AFP