ラグビーで脳振とう起こした選手の一時交代認める新規則導入へ
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【5月16日 AFP】世界のラグビー統括団体ワールドラグビー(World Rugby)は15日、イングランド(England)で開催される今年のラグビーW杯(Rugby World Cup 2015)では、頭部を負傷した選手が医師による診察を受ける間、一時的に代わりの選手がプレーすることを認めると発表した。
ワールドラグビーは、同規則を世界各地で試験的に導入したところ、「想像以上に効果的な結果」が得られたことから、エリートレベルでプレーする選手の一時交代を、W杯開幕直前の8月1日から正式な規則に追加するという。
ワールドラグビーの最高医療責任者であるマーティン・ラフタリー(Martin Raftery)氏は、「25年以上にわたり、エリート競技のチームドクターを務めてきた者から言わせてもらえば、ラグビーにおける脳振とうの医療管理が、ここまで厳しくなったことはない。規則が変わり、ピッチサイドや負傷後の管理が徹底され、より高度な教育や認知と組み合わさることにより、選手を第一に考える姿勢が継続される」とコメントしている。
昨年の英スポーツ医学誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・スポーツ・メディシン(British Journal of Sports Medicine)」の研究結果では、負傷後に脳振とうを起こした選手の56パーセントがフィールドに残っていたことが明らかになったが、関係者は、新ルールが制定された今、その割合が12パーセントまで下がったとしている。(c)AFP