【5月15日 AFP】紛争状態にある中央アフリカで14日、少年兵などに利用されていた子どもたち350人が解放されたと、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)が明らかにした。

 解放は、複数の武装勢力とユニセフとの合意に基づくもので、ユニセフ中央アフリカ事務所のモハメド・マリック・フォール(Mohamed Malick Fall)代表は首都バンギ(Bangui)で、2年間におよぶ激しい戦闘の末の子どもたちの解放は、和平への現実的な第一歩だと語った。

 子どもたちには既に健康診断が行われ、心理社会面でのサポートや、家族と再会させる準備を進めているという。家族が見つかるまで一部の子どもたちは保護施設に預けられる。

 子どもたちの解放については、中央アフリカに平和を取り戻す目的でユニセフと協力団体がバンギで開催し、複数の武装勢力の指導者らが出席した、和解のためのフォーラムで合意された。

 ユニセフは、クーデターや軍の反乱、暴動などで長く混乱が続く中央アフリカで武装勢力に捕らわれている子どもたちの数を6000~1万人と推定している。

 武装勢力に捕らわれている子供たちは兵士としてだけでなく、性的な目的や料理人、連絡要員など、さまざまな役割を担わされている。(c)AFP