【5月8日 AFP】フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)が前言を翻し、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)との再戦を聞き入れるために引退を先延ばしにすることはないと明かした。

 メイウェザーは、パッキャオを「潔く負けを受け入れない」臆病者と見なし、同選手のけがをしていたという主張を「言い訳、言い訳、言い訳」とはねつけた。

 ボクシング史上最高額の収益を上げるとみられている世界ウエルター級王座統一戦で、メイウェザーは12回判定の末にパッキャオを下し、通算戦績48戦48勝と無敗を守った。

 メイウェザーは今週、米テレビ局ショウタイム(Showtime)で9日に放送されるインタビューに応じ、米スポーツ専門チャンネルESPNのジャーナリストのスティーブン・A・スミス(Stephen A. Smith)氏に対してパッキャオとの再戦を認めるとするメールを送ったと語ったが、その考えを改めたと明かした。

 パッキャオと同陣営は試合後に右肩を負傷していたと明かしたが、38歳のメイウェザーは、試合中にパッキャオの肉体的な問題には気付かなかったとコメントした。

「全くもって気付かなかった。彼は速かった。左が速かったよ。右も速くて、両方とも速くて強いパンチを打ち込んできた」

 パッキャオは6日、米ロサンゼルス(Los Angeles)で断裂した右肩腱板の修復のため関節鏡視下手術を受けたが、メイウェザーは負傷の言い訳はばかげていると語った。

「彼は負けた。負けたのを分かっている。あれ以降、彼に対する尊敬の念を失った」

 そして、再戦についてメイウェザーは単純に「気が変わった」とコメントした。

「彼は潔く負けを受け入れない臆病者だ。負けたらその敗戦を認めて、『メイウェザー、君が優れたファイター』と言うべきだ」

 メイウェザーは、ショウタイムとの6試合の契約を全うする今年9月の試合を持って引退すると改めて表明している。対戦相手は未定だが、これに勝利すればメイウェザーは故ロッキー・マルシアノ(Rocky Marciano)氏が残した49戦49勝の記録に並ぶことになる。以前から自分の成績は49戦無敗で十分だとしており、50勝の大台にこだわりはないと明言している。(c)AFP