【5月8日 AFP】冬季五輪2大会でメダルを獲得しているアルペンスキーのティナ・マゼ(Tina Maze、スロベニア)が、7日、キャリアの今後のステップについてゆっくりと考えるため、1年間の休養を取ることを発表した。

 32歳のマゼは、自身のフェイスブック(Facebook)で、「多くの成功を経験した長い16シーズンで、全種目に挑戦し、心身ともに長めの休養が必要みたいです。今後のことを決める前に、1年間休もうと思います」と明かした。

 世界選手権で4つの金メダルを獲得しているマゼは、女子のトップ選手の一人で、母国スロベニアでは、史上最高の女子アスリートとあがめられている。また、女子選手では史上6人しかいない、W杯での全5種目制覇を達成している。

 マゼは、これまで五輪で金メダルと銀メダルを2つずつ獲得し、W杯では2012-13シーズンに総合優勝を果たした。

 しかし今年、マゼは総合制覇のチャンスを逃し、7歳年下のアンナ・フェニンガー(Anna Fenninger、オーストリア)に次ぐ2位に終わった。

 マゼのマネジャーは、休養が「完全に予想の範囲内」だと話している。

 マネジャーはAFPに対し、「ここ3~4年、彼女はものすごいプレッシャーを受けており、16年にわたりけがもせず、全種目を戦ってきました」と述べた。

「こんなに長い間、彼女がトップに立っていたのは驚くべきことです」としたマネジャーは、マゼが競技に復帰する可能性を否定していない。

「彼女なら、また成功を収めてトップに戻れるでしょう」

 しかし、「モチベーションが上がり、身体的に準備ができたとき」にのみ、マゼは復帰するだろうとしている。

 マゼは、1999年にスロベニア第2の都市マリボル(Maribor)でW杯デビューを飾ると、その3年後に初の表彰台入りを経験した。

 スロベニア語、英語、ドイツ語、イタリア語を巧みに操るマゼは、歌手活動にも挑戦しており、2012年に「My Way Is My Decision」という曲を発表した。また、自身のジュエリーコレクションも展開している。

 何事にも熱心なことで知られるマゼは、この研究休暇を「単位取得と、頭の中にあるプロジェクトの進行」に使いたいと話している。(c)AFP