【5月1日 AFP】英ロンドン(London)東部のバーキング・アンド・ダグナム(Barking and Dagenham)区は4月28日、イヌのふんを今後作成するDNAのデータベースと照合することで、無責任なイヌの飼い主を処罰するという計画を打ち出した。

 地元当局は飼い主たちに、飼いイヌたちの口腔内粘膜の検体採取を動物病院で行うよう奨励しており、登録していない動物は種類に関係なく、同地区にある27か所の公園に立ち入りできないと通告している。

 またイヌのDNA検査は今後、同地区の公共住宅に居住する際の入居条件に含まれることになるという。

 同様の政策は米国で成功を収めているものの、英国では初の取り組みとなる。

 同区議会のダレン・ロドウェル(Darren Rodwell)議長は声明の中で、「 われわれは、イヌのふんの問題および社会的に責任ある態度で行動しない飼い主に対して非常に強い態度で臨む初めての議会だ」と述べた。

 マナーの悪い飼い主には、80ポンド(約1万5000円)の罰金が科せられることになっており、毎年かかる清掃費用約230万ポンド(約4億2000万円)を削減できると区議会は期待している。

 DNA検査を実施する「ストリートクリーン(Streetkleen)」社で経営部門の責任者を務めるギャリー・ダウニー(Gary Downie)氏は、「DNA検査と条例を組み合わせることが、飼い主に責任をきちんと負わせる最も効果的な手段になりうると考えている。われわれはすでに同様のプログラムを米国で実施し、イヌのふんを90%も減少させた経験を持つ」と話している。

 同区議会は、このプログラムを9月に全面的に実施したいとしている。(c)AFP