■安全性や倫理上の懸念

 AFPに宛てた電子メールによると、ゲノム編集など開発途上の治療法に重点を置く生命科学分野の200以上の企業や研究機関などを代表する国際組織「再生医療連盟(Alliance for Regenerative MedicineARM)」は、今回の論文発表を受け、こうした研究の中止を改めて呼びかけた。

 ARMは声明で、「ヒトの生殖細胞のDNAの修正には、安全性や倫理上の重要な意味合いがあると考えられることから、こうした研究は非常に時期尚早だ」と指摘。「世界全体でこの種の研究の自発的な停止を求める」と述べている。

 ネイチャー誌の記事によると、中国では他に少なくとも4研究チームが同様の研究を行っているとみられている。

 研究論文が間もなく掲載されるとの噂が今月流れ出した際には、一部の科学者らが研究中止を求めた一方、ある種の病気や疾患の治療に役立つ可能性があるかを見極めるため、基本的な研究は継続すべきとの意見も出されている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN