【4月12日 AFP】14-15イタリア・セリエAは11日、第30節の試合が行われ、財政難のパルマ(Parma FC)は1-0で首位ユベントス(Juventus)に勝利し、王者に今季わずか2度目となる土をつけた。

 数日後にASモナコ(AS Monaco)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)準々決勝第1戦を控え、ユベントスのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は、エンニオ・タルディーニ(Ennio Tardini)への遠征で、レギュラー陣の多くを温存する決断をした。

 14日に本拠地トリノ(Turin)で行われるモナコ戦を見据え、GKのジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)、ストライカーのカルロス・テベス(Carlos Tevez)、DFのアンドレア・バルツァッリ(Andrea Barzagli)らを休ませたアレグリ監督だが、この決定を悔やむ結果になってしまった。

 給与未払いだけでなく、破産が宣告されたパルマは、ユベントスと対戦した最近7試合で、勝ち点2を奪取するにとどまっていた。

 ロベルト・ドナドニ(Roberto Donadoni)監督率いるパルマは、降格圏脱出が厳しい状況に立たされながらも、首位ユベントスに全力で立ち向かった。

 ユベントスは、前半に何度かチャンスを迎えたものの、後半はこれといった決定機がなく、最後はイシャク・ベルフォディル(Ishak Belfodil)のパスから、ホセ・マウリ(Jose Mauri)に得点を許した。

 シーズン序盤のジェノア(Genoa CFC)戦で黒星を喫していたユベントスは、この日シーズン2度目の敗戦を記録したが、2位ASローマ(AS Roma)に勝ち点14差をつけた今、リーグ4連覇はほぼ間違いないとみられる。

 ACミラン(AC Milan)の元MFドナドニ監督が指揮を執るパルマは、降格圏外の17位に勝ち点10差をつけられているが、この勝利に文句をつける者は一人としていないだろう。

 ドナドニ監督は、伊テレビ局メディアセット・スポルト(Mediaset Sport)に対し「今夜、諸君は素晴らしいプライドを見せた」と語り、「われわれはリーグ最下位かもしれないが、すべてを乗り越えて、チームは上に行けることを示した」と喜びを表現した。

 ユベントスのアレグリ監督は、公式チャンネルJTVに対し、チームが後半に「多くのミスを犯した」ことを認め、「リーグ優勝を確実なものにするためには、ポイントを稼がなければいけないし、まだ決まったわけではない。われわれは落ち着いて、モナコ戦に照準を合わせる」とコメントした。

 14日の試合について、アレグリ監督は「ベスト8の他の試合と同様、準々決勝は180分の結果によって決まる。悲観も楽観もしていない。われわれが有力チームだという声も多いが、サッカーではすべてがピッチ上で決まる」と意気込みを語った。(c)AFP/Justin DAVIS