【4月5日 AFP】(一部更新、写真追加)日本から米カリフォルニア(California)州のハリウッドヒルズ(Hollywood Hills)まで、環太平洋地域の各地では4日夜、「異例の短さ」の皆既月食が観測された。

 赤みを帯びた月の皆既状態は、太陽と地球、月が一直線に並び、地球の影の中を月が通過することによって起きたもの。日本のほかオーストラリア、北米西部の一部で見られた。

 日本の国立天文台(National Astronomical Observatory of JapanNAOJ)によると、月は日本時間の午後7時15分ごろから欠け始め、その後同8時54分から月が全て地球の影に入る皆既食の状態となった。

 しかし、東京周辺の空はこの時間、厚い雲に覆われており、花見と月食を同時に楽しむというまれな機会に恵まれなかった人が多かった。

 札幌市にある天文台の職員によると、「素晴らしい自然現象」を観測しようと約200人が天文台に詰めかけた。

 一方、米ロサンゼルス(Los Angeles)周辺の地域では現地時間の同日早朝、赤みがかった月をはっきりと見ることができた。人けのないハリウッド(Hollywood)の街中は不気味な暗さに包まれた。

 山の斜面に掲げられた「ハリウッド(Hollywood)」サインに近いグリフィス天文台(Griffith Observatory)は月食の様子をインターネットで中継した。(c)AFP