【4月3日 AFP】核開発問題をめぐり協議を続けてきたイランと主要6か国は2日、最終的な解決に向けた枠組みで合意した。6月末までに最終合意に達すれば歴史的となる主な合意事項をまとめた。

■ウラン濃縮

 イランは、ウラン濃縮に使う遠心分離機を今後10年間、現行の約1万9000基から6104基に削減。また、現在10トン保有する低濃縮ウランを15年間にわたり300キロに減らす。

 新たなウラン濃縮施設も15年間は建設しない。

■ナタンツ、フォルドの施設

 ウラン濃縮活動は、少なくとも今後15年間はナタンツ(Natanz)の核施設でのみ行うこととし、フォルド(Fordo)の地下核施設は核・物理・技術などの研究所に転換する。

 ナタンツの施設からは、新世代遠心分離機「IR-2m」のうち1000基を除去し、残りも少なくとも10年間はウラン濃縮に使用しない。

 新世代遠心分離機に関する研究開発は、核爆弾1個分の濃縮ウランの製造に最低1年はかかるレベルまで制限する。

■アラクの重水炉

 アラク(Arak)の重水炉は、兵器級プルトニウムの製造ができないよう再設計・改造する。炉心は破壊するかイラン国外に搬出し、使用済み核燃料棒も国外に搬出する。

 今後15年間は重水炉を新設しない。

■査察

 国際原子力機関(International Atomic Energy AgencyIAEA)にイラン国内のウラン鉱山への立ち入りを認め、ウラン関連工場への監視を25年間にわたり受け入れる。(c)AFP