【3月24日 AFP】ペルー首都リマ(Lima)で行われている高速道路の拡張工事では、市内プルチュコ(Puruchuco)遺跡の破壊を避けるために、市当局と同国文化省とが協力して作業に当たっている。当初の計画から数百メートル迂回(うかい)した場所に掘られたトンネルは近く開通する予定だ。

 リマ東郊に位置し、2000年以上前に造られたこの遺跡は、76ヘクタールの広さを誇る。過去6年間で調査されたのは全体の約10%にとどまっているが、これまでにミイラ約2000体をはじめ、陶磁器や織物、金銀銅の工芸品などが発掘されている。発掘物はペルーや世界各国の博物館に寄贈・保管されている。

 ペルーの首都とアンデスの中央高地をつなぐことになる2本の高速道路トンネルは、この古代遺跡に悪影響を与えることがないよう、考古学チームが帯同し、同国の規則に従って建設が進められている。(c)AFP