【3月18日 AFP】シンガポール首相府は18日、入院中のリー・クアンユー(Lee Kuan Yew)元首相(91)の容体がさらに悪化し危篤状態にあると発表した。息子のリー・シェンロン(Lee Hsien Loong)首相が、クアンユー氏は「依然として危険な状態で、容体はさらに悪化している」と首相府声明を通じて明らかにした。

 クアンユー氏は重い肺炎のため先月5日にシンガポール総合病院(Singapore General Hospital)に入院。人工呼吸器を装着して集中治療室で治療を受けている。政府が17日、感染症により容体が悪化したため、抗生物質を投与し医師が容体を注意深く見守っていると発表していた。

 クアンユー氏はシンガポールが英連邦自治州になった1959年に初代首相に就任。1990年に首相の座をゴー・チョクトン(Goh Chok Tong)第1副首相に譲るまで首相を務めた。約30年間の首相在任中に経済的に遅れていたシンガポールに世界有数の繁栄をもたらしたと評価されている。(c)AFP