【3月3日 AFP】米国立肖像画美術館(National Portrait Gallery)のためにビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領の肖像画を手掛けた画家が、ホワイトハウス(White House)実習生だったモニカ・ルインスキー(Monica Lewinsky)さんと元大統領との不倫スキャンダルを示唆する「ドレスの影」を絵の中に描き込んでいたことを明らかにした。

 06年に公開されたこの肖像画を描いたネルソン・シャンクス(Nelson Shanks)氏(77)は、米地方紙フィラデルフィア・デーリー・ニュース(Philadelphia Daily News)に対し「現実には、彼(クリントン氏)はおそらく史上最も有名な嘘つきだろう。もちろん、彼もその政権もいくつか非常に良いことを成し遂げたが、私はこのモニカ騒動を自分の頭の中から完全に追い出すことができなかった。それはそっと絵の中に組み入れられている」と述べた。

 肖像画のクリントン氏は暖炉の前に立っているが、その横の影は「実は肖像画を描いている間、クリントン氏がいないときに、マネキンに私が着せてあそこに置いておいた青いドレスの影を、そのまま描いたものだ」と明かし「彼の政権、そして彼自身を覆った影の暗喩でもある」と説明した。

 クリントン元大統領はスキャンダル発覚当初、ルインスキーさんとの不倫関係を繰り返し否定したが、後に「不適切」で「誤った」関係だったと認めた。(c)AFP