【2月25日 AFP】(一部更新)バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、カナダから米国へ原油を運ぶパイプライン「キーストーンXL(Keystone XL)」の建設を承認する法案に拒否権を発動した。同大統領が就任後のこの6年に行った中でも最も重大な拒否権発動となった。

 オバマ氏は、共和党が主導権を握る上下両院が可決した法案に拒否権を発動することで公言していた約束を守るとともに、2016年の次期大統領選に向けた民主党と共和党の闘いの火ぶたを切って落とした。

 法案では、1900キロに及ぶパイプラインを建設し、エネルギー資源が豊富なカナダ・アルバータ(Alberta)州のオイルサンドから採取した原油を、メキシコ湾(Gulf of Mexico)沿岸部を含む米国各地につながるパイプラインネットワークで輸送する計画になっていた。

 オバマ氏は、同プロジェクトに大筋では反対していないものの、キーストーンが国益にかなっているかどうかを評価する「長年にわたり立証されてきたプロセス」を議員らが「迂回」しようとしていると非難している。同プロジェクトは米政府による複数の調査の対象となっているが、その一部はまだ終了していない。

 オバマ氏の拒否権発動を受け、カナダのエネルギー企業の間では、陸地に囲まれたアルバータ州で生産した原油を、太平洋や大西洋沿いの港から海外の新たな市場に輸出する代替ルートを模索する動きが活発化する見込みだ。だがこうしたルートのパイプライン建設案には、地元先住民が反対したり、アルバータ州の西隣りで太平洋に面するブリティッシュコロンビア(British Columbia )州政府の賛成が得られていなかったりなど、課題も残っている。(c)AFP