■過激派の「洗脳」に対抗する地域社会

 米政府はすでに、イスラム過激主義についての論説や漫画、生々しい写真をネット上に投稿し、過激派のオンライン活動の弱体化に動いている。ある国務省高官は昨年、こうした活動はゲリラ戦のようなものだとAFPに語った。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は先週の暴力的過激主義対策サミットで、「若いイスラム教徒の洗脳」をもくろむグループに、国内外の地域社会も対抗しなければいけないと呼び掛けた。

 サミットの18日のセッションでは、ボストン(Boston)やミネアポリス・セントポール(Minneapolis-Saint Paul)都市圏、ロサンゼルス(Los Angeles)大都市圏などで行われている、地域社会による監視体制などを含む過激派対策が紹介された。

 過激化・政治暴力研究国際センター(International Centre for the Study of Radicalization and Political ViolenceICSR)のディレクター、ピーター・ニューマン(Peter Neumann)氏は、これまで取られてきた過激派対策は「素晴らしい」ものだが、「大海原に一滴を落としたほどにすぎない」と指摘。ネットから過激派のコンテンツを排除しようとする議論は多く行われてきたが、それは絶対に安全な解決策ではないと述べている。(c)AFP/Laurent BARTHELEMY