■種目を守る争い

 バラエティーに富んだ、近代的な大会を目指したいとする声が上がる一方で、新たな種目が増えれば、他競技では種目数が減らされる。

 また、追加競技に注目が集まるのと同時に、他の競技連盟は、種目数が減らされるのではないかと気をもんでいる。

 陸上では、三段跳びと10000メートルが削減対象になるとされ、シンクロナイズドスイミングや近代五種も、存続が危ぶまれているという。

 陸上競技ではこれまで計47種目が実施されてきたことから、種目の削減に際して格好の標的になるとみられる。しかし、次期会長選に出馬の意向を表明している国際陸上競技連盟(IAAF)のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)副会長は、すべての種目が「重要」だと主張している。

 国際水泳連盟(FINA)も、「ロンドン五輪で、水泳競技は最高視聴率を記録した。この成功を受け、われわれは種目数を増やしたいと考えているくらいだ」とし、実施種目を減らすことは論外だとした。

 IOCが追加競技を決定するのは2016年8月となっており、各陣営にはロビー活動を行う時間が十分に残されている。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU