ウクライナ紛争、地下壕に身を潜めるドネツクの子どもたち
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■「友達はいなくなった」
アルチョーム君と祖母が避難するのは、コンクリートの壁と厚い鉄のドアがあるソビエト連邦時代につくられた洞窟のような地下壕だ。他に2人の子どもを含む40人が利用している。
アルチョーム君は単調な声で「友達はほとんどいなくなっちゃった」とつぶやいた。今はソフィアとラダという名の5歳ほど年下の双子の女の子と、合わせのベッドの間でかくれんぼをして遊ぶことが多い。
「絵を描くのが好きなんです」とアルチョーム君は言う。車や好きなサッカーチームのロゴ、人々、地球の絵。しかし、壁に張られているのは戦車や重砲、ミサイルの絵ばかりだ。
ひざまずく3人の政府軍兵士の前に立っている親露派戦闘員の写真もあった。「爆弾を落としてごめんなさい」「もうしません」「約束します」という政府軍兵士のせりふが書かれている。
幼いソフィアちゃんもお絵描きが大好きだ。「ポニーの絵でしょ、それから私のベッド」。夢中になって絵に色を塗っていたソフィアちゃんは祖母に促されるとロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領をたたえる歌を歌った。「大きくなったら絵描きさんになりたいの」とソフィアちゃんは言う。