■禁煙への「強力な動機」となる分析結果

 元喫煙者の平均喫煙量は1日約1箱、平均喫煙期間は30年だった。論文は「元喫煙者と喫煙したことがない人との間で皮質の厚みに差がみられなくなるまでに、禁煙してから約25年を要した」と記している一方で、「ヘビースモーカーだった人々は、禁煙後に25年以上経過した73歳の時点でも、大脳皮質は薄化したままだった」と注意を促している。

 論文によると、これらの結果は、禁煙によって通常の加齢による皮質薄化を遅らせ、元喫煙者が非喫煙者に「追いつく」ことができる可能性、または、大脳皮質が厚みを増して再構築される可能性を示している。

 論文は「たばこは、認知機能老化のバイオマーカー(生体指標)である皮質薄化の加速に関連していることを、喫煙者に周知する必要がある」「注目すべき点は、皮質薄化が禁煙後も長年にわたって続く可能性があることだ」「喫煙による薄化が少なくとも部分的に回復する可能性があることは、禁煙を奨励するための強力な動機づけの根拠となるかもしれない」と指摘している。(c)AFP