【2月10日 AFP】フランス南部マルセイユ(Marseille)の住宅団地で9日、覆面の集団が「カラシニコフ銃」を空に向けて発砲したとの住人からの通報を受け駆けつけた警察が、銃撃を受けた。死傷者はいなかった。

 事件が発生したのは、麻薬密売の横行で知られるラ・カステラーヌ(La Castellane)団地。マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相がマルセイユでの犯罪撲滅の成果をたたえるため同市を訪問する数時間前のことだった。

 フランスでは現在、先月に首都パリ(Paris)とその周辺で発生した襲撃事件を受けて不安が広がっている。今回の事件のきっかけについては明らかになっていないが、マルセイユは暴力団が絡んだ銃犯罪が頻発していることで知られ、治安の悪い地区に対する軍の投入要請も出されている。

 事件に近い情報筋によると、団地の住民らが、「5~10人」ほどの覆面集団が「カラシニコフ銃」を空中に発砲したと警察に通報。地元治安当局者の話では、警察が現場に急行したところ、到着と同時に車両内で銃撃を受けたという。

 ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相は記者団に対し、警察がカラシニコフ銃7丁と数キロ分の麻薬を押収したと発表した。治安当局は引き続き発砲した人物らの行方を追っている。また同団地には今後数日間、機動隊が配備されるという。

 7000人余りが暮らすこの団地は、サッカーの元スター選手、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏が育った場所として有名だが、先月にも銃による死亡事件が発生している。

 警察によると、マルセイユの暴力行為の多くは、同市の最貧地区での麻薬取り引きをめぐる暴力団同士の抗争に関わっている。さらに、カラシニコフ銃が容易に入手可能であることが治安のさらなる悪化を招いており、殺人の凶器に使われていると指摘している。(c)AFP/Thibault Le Grand and Boris Horvat