【2月5日 AFP】ヨルダンのアブドラ・ビン・フセイン国王(King Abdullah II)は4日、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が拘束していたヨルダン人パイロット、モアズ・カサスベ(Maaz al-Kassasbeh)中尉を焼殺したことを受け、ヨルダンは厳しい対抗措置を取ると宣言した。

 カサスベ中尉の殺害については各国が非難。ヨルダンは報復措置として、イスラム国が釈放を要求していたサジダ・リシャウィ(Sajida al-Rishawi)死刑囚と、イスラム国の前身に当たるイラクの過激派組織「イラク聖戦アルカイダ組織(Al-Qaeda in Iraq)」のメンバーだったジヤド・カルボリ(Ziad al-Karboli)死刑囚の死刑を執行した。

 米国を訪問中だったアブドラ国王は予定を切り上げて帰国。首都アンマン(Amman)の飛行場で大きな群衆に迎えられた。ヨルダン宮廷によると、国王は後に「殉難者モアズ・カサスベ中尉の血は無駄にしない。われわれの息子が受けた仕打ちへのヨルダンとその軍の対抗措置は厳しいものとなるだろう」と述べた。

 AFPの取材に応えたモハンマド・モマニ(Mohammad Momani)情報相は、同国は「テロ組織ダーイシュ(Daesh、イスラム国のアラビア語名称の頭字語)との戦いへのより一層の決意を固めた」と述べた。(c)AFP/Kamal Taha and Mussa Hattar