WADA事務局長、ドーピングは「公衆衛生問題に発展」
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【2月2日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)のデビッド・ホウマン(David Howman)事務局長は、禁止薬物の使用が、トップレベルのアスリートから学生レベルに広がっているとし、スポーツ界のドーピングが公衆衛生問題にまで発展していると語った。
都内でAFPのインタビューに応じたホウマン事務局長は、「よく知りもしない薬物を摂取している人が多すぎる。どこで製造されているのか?衛生上の処理が施されていない薬品は、とても危険になり得る」と警鐘を鳴らした。
自転車競技から永久追放処分を受けたランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏は、このわずか数日前、ドーピングをしていた1995年と同じ状況に直面すれば、再び禁止薬物を摂取するだろうと語っていた。
アームストロング氏は、英国放送協会(BBC)のインタビューの中で、「2015年のレースであればノーだ。決してしない。その必要はないからね」と答えながらも、「ドーピングが完全にまん延していた1995年に戻るなら、再びそうするだろう」とコメントしている。
スポーツ団体や、製薬業界の関係者とともに、都内で反ドーピングの国際会議に出席したホウマン事務局長は、「日本の子どもは違うかもしれないが、北米ではそうであるように、ときには親の知らないところで、子どもが薬物を摂取している」と語った。
WADAが問題を提起する一方、ホウマン事務局長は「トップアスリートが関係していないところでは、われわれの手には負えない」とし、「社会的に見ても、子どもたちが摂取している薬物の量にはショックを受ける。われわれはこれを公衆衛生問題ととらえており、世界保健機関(WHO)など、(薬物の摂取が)スポーツだけの問題ではないと考えている多くの団体から支持を受けている」と話した。
ドイツ公共放送連盟(ARD)は、60分のドキュメンタリー番組「ドーピングにまつわる機密文書ーロシアがどのように勝者を生んだか(Secret Doping Dossier: How Russia produces its Winners)」を放送し、その中で、ロシアは国ぐるみでドーピングをしていると報じた。
問題を捜査するために第三者委員会を設置したWADAだが、ホウマン事務局長は、これが長期戦になることを想定している。
「ドーピングをした先取だけの問題ではない。コーチ陣やトレーナー、弁護士、医師、理学療法士など、多くの人を巻き込んでいる」
(c)AFP