■日本有利の下馬評は変わらず

 それでも、日本はパレスチナ、イラク、ヨルダンをまったく寄せ付けずにグループDを突破しており、下馬評の上では劣勢な状態で試合を迎えることになるだろう。

 チームをけん引する本田圭佑(Keisuke Honda)は、グループリーグ全試合でネットを揺らしてその存在感を示しており、ヨルダン戦で待望の得点を挙げた香川真司(Shinji Kagawa)も、吹っ切れたプレーを見せてくる可能性がある。

 ハビエル・アギーレ(Javier Aguirre)監督も、八百長疑惑でスペイン当局から告発されるなかで、冷静な采配を披露しているが、一方で気になるのが選手の疲労だ。

 アギーレ監督は、グループリーグの3試合ですべて同じ先発11人を送り出した。仮にUAE戦でもそうなれば、選手は12日間で4試合目を戦うことになり、しかも準々決勝以降は、展開によっては合計30分の過酷な延長戦が待っている。

 その点について、本田は大会スケジュールに疑問を投げかけているが、主将の長谷部誠(Makoto Hasebe)は、日本にはこれを乗り切れるだけの選手層があると強調している。

 長谷部は「総力戦になったとしても、プレーの安定感を持続させることが大切だと思う。サブの選手を信頼しているし、彼らのおかげで試合をコントロールできている」と話した。(c)AFP/Talek HARRIS