【1月16日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2015)開幕を控え、全豪2連覇の元女王、ビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)は、昨年はうつ状態に陥り、治療のため絵を描いていたことを明かしながらも、散々だった2014年にはきっぱりと線引きをしたいと決意を新たにしている。

 世界ランキング1位に立ったこともあるアザレンカは、昨シーズンについて、度重なるけがと失恋が心の痛手となり、あっという間にランキングを転げ落ちていったと話した。

 25歳のアザレンカは現在ランキング41位。来週に開幕する全豪オープンには、ノンシードの選手として臨む。2012年、2013年に大会連覇を果たしたころとは、あまりにもかけ離れた状況だ。

 先週、ブリスベーン(Brisbane)で報道陣の質問に答えたアザレンカは、2014年に訪れた試練について、「病気の人間みたいに言われたくはないけど、でもそう、確かにうつでした」と話した。

「その瞬間は、なかなかのみ込むことができなかった。だって自分では大丈夫だと思っているから。でも、大丈夫じゃないと認めたときに初めて、気持ちが少しだけ楽になったような気がします」

 肉体的な負傷にも悩まされた。最初のけがは、準々決勝まで進んだ昨年の全豪オープンの後に痛めた左足で、アザレンカはその後3か月にわたって欠場を強いられた。続けて膝を痛め、さらには右足も悲鳴を上げたことで、彼女の2014年シーズンは9月で終わりを迎えた。

 こうした苦境に追い打ちをかけるように、年の半ばには長年の恋人、ステファン・ゴーディ(Stefan Gordy)と破局した。レッドフー(Redfoo)の芸名で、音楽やテレビの世界で活躍するゴーディは、大きな大会でアザレンカの試合があると、コートサイドにその特徴的な’’もじゃもじゃ頭’’をよくのぞかせたものだった。

 アザレンカは、先月ニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙に載ったインタビューで、「心が張り裂けました。本当に。もう乗り越えたけど、でもあのときは壊れてしまった」と明かしている。