【1月12日 AFP】ハリウッド(Hollywood)の映画賞シーズンで初の主要な賞となる第72回ゴールデン・グローブ賞(Golden Globe Awards)授賞式が11日、米ロサンゼルス(Los Angeles)で開催され、『6才のボクが、大人になるまで。(Boyhood)』がドラマ部門の作品賞を含む3冠に輝いた。

 6歳の少年が成長する過程を同じキャストで12年にわたって撮り続けた同作品は、作品賞のほか、リチャード・リンクレイター(Richard Linklater)監督に監督賞、パトリシア・アークエット(Patricia Arquette)に助演女優賞をもたらした。

 最多7部門にノミネートされていた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance))』は脚本賞(アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、Alejandro Gonzalez Inarritu)とミュージカル・コメディーの主演男優賞(マイケル・キートン、Michael Keaton)の2部門で受賞。スティーブン・ホーキング(Stephen Hawking)博士の半生を描いた『博士と彼女のセオリー(The Theory of Everything)』も、ドラマの主演男優賞(エディ・レッドメイン、Eddie Redmayne)と音楽賞の2つを獲得した。

 また、式では先週フランスで起きた新聞社襲撃事件についても触れられた。同賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会(Hollywood Foreign Press AssociationHFPA)のセオ・キングマ(Theo Kingma)会長が「北朝鮮からパリまで、言論の自由を抑圧するすべての者に、我々は団結して立ち向かう」と述べたのをはじめ、俳優ジャレッド・レトー(Jared Leto)がフランス語で「あなた方を愛しています。私はシャルリー」と語りかけ、功労賞を受賞したジョージ・クルーニー(George Clooney)は「私はシャルリー」と書かれたバッジを付け、さらに受賞スピーチを同じ言葉で締めくくった。

 映画部門の受賞結果は以下の通り(★が受賞)。

<作品賞(ドラマ)>
★ 『6才のボクが、大人になるまで。』
- 『フォックスキャッチャー(Foxcatcher)』
- 『イミテーション・ゲーム(The Imitation Game)』
- 『セルマ(原題、Selma)』
- 『博士と彼女のセオリー』

<主演男優賞(ドラマ)>
★ エディ・レッドメイン--『博士と彼女のセオリー』
- スティーヴ・カレル(Steve Carell)--『フォックスキャッチャー』
- ベネディクト・カンバーバッチ(Benedict Cumberbatch)--『イミテーション・ゲーム』
- デヴィッド・オイェロウォ(David Oyelowo)--『セルマ』
- ジェイク・ギレンホール(Jake Gyllenhaal)--『ナイトクローラー(原題、Nightcrawler)』

<主演女優賞(ドラマ)>
★ ジュリアン・ムーア(Julianne Moore)--『アリスのままで(Still Alice)』
- ロザムンド・パイク(Rosamund Pike)--『ゴーン・ガール(Gone Girl)』
- リース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon)--『ワイルド(原題、Wild)』
- フェリシティ・ジョーンズ(Felicity Jones)--『博士と彼女のセオリー』
- ジェニファー・アニストン(Jennifer Aniston)--『ケーキ(原題、Cake)』

<作品賞(ミュージカル・コメディー)>
- 『イントゥ・ザ・ウッズ(Into The Woods)』
- 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
★ 『グランド・ブダペスト・ホテル(The Grand Budapest Hotel)』
- 『セント・ビンセント(原題、St. Vincent)』
- 『プライド(原題、Pride)』

<主演男優賞(ミュージカル・コメディー)>
★ マイケル・キートン--『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- ビル・マーレイ(Bill Murray)--『セント・ビンセント』
- レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)--『グランド・ブダペスト・ホテル』
- クリストフ・ヴァルツ(Christoph Waltz)--『ビッグ・アイズ(Big Eyes)』
- ホアキン・フェニックス(Joaquin Phoenix)--『インヘレント・バイス(原題、Inherent Vice)』

<主演女優賞(ミュージカル・コメディー)>
- ジュリアン・ムーア--『マップ・トゥ・ザ・スターズ(Maps To The Stars)』
★ エイミー・アダムス(Amy Adams)--『ビッグ・アイズ』
- エミリー・ブラント(Emily Blunt)--『イントゥ・ザ・ウッズ』
- ヘレン・ミレン(Helen Mirren)--『マダム・マロリーと魔法のスパイス(The Hundred Foot Journey)』
- クヮヴェンジャネ・ウォレス(Quvenzhané Wallis)--『ANNIE/アニー(Annie)』

<監督賞>
- エヴァ・デュヴルネ(Ava DuVernay)--『セルマ』
- ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)--『グランド・ブダペスト・ホテル』
- アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ--『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- デヴィッド・フィンチャー(David Fincher)--『ゴーン・ガール』
★ リチャード・リンクレイター--『6才のボクが、大人になるまで。』

<助演男優賞>
- イーサン・ホーク(Ethan Hawke)--『6才のボクが、大人になるまで。』
- ロバート・デュヴァル(Robert Duvall)--『ジャッジ 裁かれる判事(The Judge)』
- エドワード・ノートン(Edward Norton)--『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
★ J・K・シモンズ(J. K. Simmons)--『ウィップラッシュ(原題、Whiplash)』
- マーク・ラファロ(Mark Ruffalo)--『フォックスキャッチャー』

<助演女優賞>
- ジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)--『ア・モースト・バイオレント・イヤー(原題、A Most Violent Year)』
- キーラ・ナイトレイ(Keira Knightley)--『イミテーション・ゲーム』
★ パトリシア・アークエット(Patricia Arquette)--『6才のボクが、大人になるまで。』
- メリル・ストリープ(Meryl Streep)--『イントゥ・ザ・ウッズ』
- エマ・ストーン(Emma Stone)--『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』

<外国語映画賞>
- 『イーダ(原題、Ida)』(ポーランド)
- 『ツーリスト(原題、Turist)』(スウェーデン)
- 『ゲット(原題、Gett)』(イスラエル)
- 『Manderiinid(原題)』(エストニア)
★ 『リバイアサン(原題、Leviathan)』(ロシア)

<脚本賞>
- 『グランド・ブダペスト・ホテル』
- 『ゴーン・ガール』
★ 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- 『6才のボクが、大人になるまで。』
- 『イミテーション・ゲーム』

<アニメーション作品賞>
- 『LEGO(R)ムービー(The Lego Movie)』
★ 『ハウ・トゥ・トレイン・ユア・ドラゴン2(How To Train Your Dragon 2)』
- 『ベイマックス(Big Hero 6)』
- 『ザ・ブック・オブ・ライフ(原題、The Book of Life)』
- 『ザ・ボックストロールズ(原題、The Boxtrolls)』

(c)AFP/Michael THURSTON