【1月6日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)は5日、スポーツディレクターのアンドニ ・スビサレッタ(Andoni Zubizarreta)氏を解任した。これを受けて、同氏のアシスタントを務めていたカルレス・プジョル(Carles Puyol)氏も辞任した。

 移籍禁止処分が科され不穏な2015年の幕開けを迎えているバルセロナは、スビサレッタ氏を解任した理由や、後任については明らかにしなかった。

 現役時代、スペイン代表として126試合に出場したスビサレッタ氏は、1986年から94年までバルセロナのGKを務め、2010年に同クラブのスポーツディレクターに就任した。

 バルセロナは、0-1でレアル・ソシエダ(Real Sociedad)に敗れた翌日に今回の人事を発表。スポーツ仲裁裁判所(Court of Arbitration for SportCAS)に、1年間の移籍禁止処分に対する異議申し立てを棄却されてからは、1週間も経過していなかった。

 また、53歳のスビサレッタ氏は昨年、2016年まで契約を更新したばかりだった。

 スビサレッタ氏がスポーツディレクターを務めていた期間、バルセロナは2011年と2013年のリーグ優勝2回に加え、欧州チャンピオンズリーグ2010-11(UEFA Champions League 2010-11)のタイトルも手にしている。

 しかし、昨季のバルセロナが無冠に終わり、夏の移籍市場で守備陣の効果的な強化に失敗すると、スビサレッタ氏は解任の危機に立たされていた。

 スビサレッタ氏の解任が発表されてから1時間後には、スペインの強豪バルセロナでかつて主将を務めていたカルレス・プジョル氏も辞任を表明した。

 15年間の現役生活でバルセロナ守備陣の要として活躍した36歳のプジョル氏は、引退後の昨年5月からスビサレッタ氏のアシスタントを務めていた。

 プジョル氏は、フェイスブック(Facebook)に「視点と場所を移して、他のことを経験をしてみたい」と投稿した。

「個人としてもプロとしても成長したいと願っている。そうすれば将来、これまでの忘れられない時間に与えてもらったすべてのことに対して、このクラブに恩返しができるからね」

 バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は、7日に記者会見を行い、移籍禁止処分について話し合うため5日夜に開かれた理事会で、どのようにスビサレッタ氏の解任に至ったかを説明するとしている。(c)AFP/Jean DECOTTE