【1月5日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は4日、新たに20人の枢機卿の任命を発表した。アフリカ、アジア・太平洋、中南米の出身者が半数以上を占め、カトリック教会を支える基盤の「脱欧州」化を反映した人選となっている。

 新枢機卿にはアフリカから3人、アジア・太平洋から5人、中南米から5人が選ばれた。20人のうち、法王選出会議「コンクラーベ(conclave)」の投票権がある80歳未満は15人で、法王は「14か国、全大陸から選んだ。ローマ・カトリック教会と(世界中の教会と)の強固なつながりを表している」と強調した。

 ポリネシア諸島から初めて任命されるトンガのソアネ・パティタ・パイニ・マフィ(Soane Patita Paini Mafi)司教(53)は、世界最年少の枢機卿となる。

 カトリック教会の伝統的な支持基盤である欧州からは、イタリア出身者3人を含む7人が任命される。改革中の法王庁から選ばれたのは、元バチカン外務局長のフランス人、ドミニク・マンベルティ(Dominique Mamberti)大司教のみとなった。

 北米出身者は1人も選ばれなかったが、バチカンのフェデリコ・ロンバルディ(Federico Lombardi)広報局長は「(北米出身の枢機卿の)人数は既に十分で、安定している」ためだと説明した。

 新枢機卿は2月14日に正式に任命される。これにより、枢機卿会(College of Cardinals)の構成員は228人となり、コンクラーベへの出席権を持つ枢機卿は125人となる。(c)AFP