【12月30日 AFP】オーストラリアの国立公園で、ワラビー(小型の有袋類動物)がニシキヘビにのみ込まれる瞬間を森林警備隊員が目撃した。ニシキヘビにとっては、最大3か月分に相当するごちそうだという。

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 森林警備隊のポール・オニール(Paul O'Neill)さんが北部特別地域(Northern Territory、準州)のニトミルク国立公園(Nitmiluk National Park)を巡回していると、たくさんの鳥たちの警戒の鳴き声が聞こえ、直後に大きな獲物をのみ込んでいるニシキヘビに遭遇した。

 オニールさんは29日、「最初はオリーブニシキヘビが1匹いるだけだと思った。だけど近づいてよく見たら、そいつは若いワラビーを殺して、まさに食おうとしていたところだった」とAFPに語った。

 オニールさんが目撃したのは、体長は2.5~3メートルの中程度の大きさのヘビで、40分ほどかけてワラビーをゆっくりと胃の中に収めた。ニシキヘビの獲物としてワラビーは最大と考えられ、この1食で2~3か月間は持つという。

 ニシキヘビは地面に落ちた木の実を食べていたワラビーを一瞬で捕らえ、巻きついて絞め殺したのだろうと、オニールさんは話している。

 オリーブニシキヘビは、オーストラリア最大のヘビの一種で、大きなものは体長4.5メートル、体重20キロにもなる。毒はなく夜行性で、オーストラリア北部の乾性半湿潤地域に生息している。(c)AFP