元ブラジル代表ジーコ氏、母国の惨敗は「当然の結果」
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【12月30日 AFP】サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)で、開催国ブラジルがドイツに喫した屈辱的な敗戦は「事故」だったという人が多くいる中、セレソン(ブラジル代表の愛称)の伝説ジーコ(Zico)氏は、チームのレベルが時間をかけて右肩下がりに落ち込んできた結果だと分析している。
W杯を5度制している王者ブラジルは、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)で行われた1950年大会の決勝でウルグアイに敗れた経験があり、それ以来となる母国開催の大会で、新たなタイトルを追加したいと意気込んでいた。
しかし代わりにブラジルを待ち受けていたのは、エースであるネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の負傷と、ドイツに過去最低の1-7というスコアで敗れる惨劇だった。
しかしジーコ氏は、ブラジルが着々とこの結果に向かっていたのだという。
29日にニュース大手グロボ(Globo)のインタビューを受けたジーコ氏は、「1-7(のスコア)が突如として出現したように言う人が多いが、それは違う」と話し、「本当のことを言えば、ブラジルはW杯の過去3大会で、合格ラインに達することができていないんだ」と苦言を呈した。
2002年のW杯日韓大会でブラジルを優勝に導いたルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)前監督は、自身の手でもう一つタイトルを獲得したいと考えていたが、その夢は残酷な形で打ち砕かれた。
現在は、インディアン・スーパーリーグ(ISL)のFCゴア(FC Goa)で指揮官を務めるジーコ氏は、「あれ(敗戦)が仕方のないことだったと考えているうちは、何も変わらないだろう」と指摘した。
「海外でプレーしている選手がチームに入れば、すべてを解決してくれるなんてうまい話はない」
ジーコ氏は同時に、国内リーグでプレーする選手にもっと注目するよう促した。
1978年、1982年、1986年の3大会に出場したジーコ氏は、自身がW杯制覇を経験することはなかったものの、ブラジル代表の「美しいサッカー」と評されるプレーを世界に見せつけた。
1986年大会準々決勝のフランス戦で、ブラジルがPK戦の末に敗れた後、ジーコ氏は「僕らはチャンピオンになる世代じゃなかったんだ」とコメントした。(c)AFP