【11月28日 AFP】8月に行われたフランス・リーグ1の試合後、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のティアゴ・モッタ(Thiago Motta)に頭突きを見舞ったSCバスティア(SC Bastia)のブランドン(Brandao)は27日、裁判所から禁錮1月と罰金2万ユーロ(約300万円)の刑罰を言い渡された。

 検察側は、8か月の執行猶予と1万5000ユーロ(約220万円)の罰金を求めていたが、3人の裁判官はそれを上回る重い処分を下した。しかしながら、ブランドンは場合によっては減刑され、刑務所入りは避けられた可能性もあったという。

 裁判所のイブス・マドレ(Yves Madre)長官は、ブランドンが出廷しなかったことを残念に思うと話した。出廷していれば社会奉仕などの代替刑が適用された可能性もあったが、ブランドンは先週に太ももの手術を行い、現在は治療のため入院している。

 マドレ氏によれば、裁判官はブランドンの行為が計画的であったと判断。また「事件の状況、特にスタジアム内で起こった暴力事件であることを考慮して」刑の重さを決めたという。

 判決について、バスティアのピエール・マリー・ジェロニミ(Pierre-Marie Geronimi)会長は声明を発表し、ブランドンは処罰を受けるべきではあるものの、今回の刑は「厳しく、明らかに行き過ぎ」だとの見解を示した。

 ジェロニミ会長はさらに、「メディアで大きく注目されたことが、量刑に影響した。フランスの法曹では、それが第一に考慮される」と述べている。

 その上でジェロニミ会長は、「すでに水へ頭を突っ込まれている人間を、完全に溺れさせるようなことはしない。現時点では去就は決まっていない」と述べ、クラブとしての処遇を決めかねていることを明かした。ブランドンとバスティアは、今シーズン終了まで契約を結んでいる。