【11月26日 AFP】スイスの動物保護団体が25日、イヌやネコなどの愛玩動物を食用にすることの非合法化を求める請願書を同国議会に提出した。

 動物保護団体「SOSシャ・ノワレーグ(SOS Chats Noiraigue)」の創設者で理事長のトミ・トメク(Tomi Tomek)氏はAFPの取材に対し、「スイス国民の約3%がひそかにイヌやネコを食用にしている」と語った。「特にルツェルン(Lucerne)やアッペンツェル(Appenzell)、ジュラ(Jura)の各地方やベルン(Bern)州で多い」という。

 トメク氏によると、イヌ肉の大半はソーセージの原料とされているほか、イヌ肉に含まれる脂肪はリューマチの治療薬として利用されている。ネコ肉はベルンやジュラ、ルツェルン地方で、クリスマスの伝統的なメニューとして、ウサギ肉と同じように白ワインとニンニクを使った料理の材料にされている。スイス国内で年間に食肉処理されるイヌとネコの頭数は把握が不可能だという。スイスでは世界有数の馬肉消費国でもある。

 SOSシャ・ノワレーグはこれまでに、愛玩動物を食べることの非合法化を求める1万6000人分の署名を集めており、熱心な動物権利運動家でもあるフランスの女優、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)さんも請願書に署名した。同団体は2013年には、ネコの毛皮の販売を禁じる法律の成立を後押ししている。(c)AFP