【11月25日 AFP】コンゴ民主共和国(旧ザイール)東部で先週、約100人が何者かに殺害された。議員らが24日、AFPに明かした。同国政府は、隣国ウガンダの反政府勢力による犯行との見解を示している。

 大量虐殺が発生したのは、北キブ(North Kivu)州ベニ(Beni)付近。先月以降、主にイスラム教徒からなる隣国ウガンダの反政府勢力がなたで市民200人以上を殺害したとされる地域だ。

 ある野党議員はAFPに対し、「共同墓地に95人の遺体が埋葬された」のに加え、「別の9人は遺体安置所で当局の確認を受けていたという情報を入手している」と話した。

 またジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)大統領を支持する多数派に属するある議員は、「はっきりした死者数はまだ把握できていない。70~100人が殺害された」と明かした。

 北キブ州のジュリアン・パルク(Julien Paluku)知事は、死者の数を58人としている。一方、政府のランバート・メンデ(Lambert Mende)報道官は記者会見で、暫定の推定結果として「十数人以上が死亡」したと述べている。

 また、メンデ報道官はまた、今のところの結論として、虐殺行為に及んだのは民主同盟軍(Allied Democratic Forces)とウガンダ解放国民軍(National Army for the Liberation of Uganda)の連合体「ADF-NALU」であることが示されたと述べた。ADF-NALUは先月上旬から虐殺行為を繰り返しているとされる。

 同域では今年1月からコンゴ民主共和国軍(FARDC)と国連(UN)の特別介入軍が対ADF-NALU作戦を展開しているが、AFPの取材に応じた地元当局者らは、誰がこのような殺りくに及んだのか分からないと話している。森林地帯の中にはまだ発見されていない遺体がある可能性があるが、FARDCからは森林には入らないよう指示がでているという。

 行政関係者によると、事件はベニとその北20キロにある町ムボー(Mbau)の間にある4つの村で起きた。ベニは州都ゴマ(Goma)の北250キロに位置する主要な商業拠点で、ナンデ人(Nande)が多く暮らしている。住民らは、政府と兵士らが住民らを保護するための努力を怠っていると非難している。(c)AFP/Marthe BOSUANDOLE