【11月18日 AFP】2015アフリカネイションズカップ(2015 The Africa Cup of Nations)開幕まで2か月を切る中、エボラ出血熱の流行を懸念し開催権を失ったモロッコに代わり、赤道ギニアが急きょ開催地となったことについて、国内では不安の声が上がっている。

 2012年大会を隣国ガボンと共同開催した実績を持つ赤道ギニアは14日、もめにもめた今大会の開催地に決定した。

 アフリカサッカー連盟(CAF)の組織委員会は、2年おきに行われているサッカーの祭典を開催する権利をモロッコから剥奪すると、必死に代替地を探していた。

 アフリカ大陸西部に位置する人口約74万人の赤道ギニアは、来年1月17日にキックオフとなる大会まで、準備期間がわずか2か月となった。

 同国第2の都市バタ(Bata)の市民団体指導者は、ネイションズカップ開催を受諾したことについて、深刻な問題が起きることを懸念している。

 同指導者はAFPの電話インタビューに対し、「これほどの短期間で、ネイションズカップを開催できるとは思えません。開催に同意すべきではありませでした」と述べた。

「もう少し、慎重に考えるべきだったのです」

「この国に大会を組織する能力があるか大いに疑問がありますし、もちろん、エボラ出血熱の心配もあります」

 当初の開催国だったモロッコは、すでに5000人以上が死亡しているエボラ出血熱の流行を懸念し大会延期を要請すると、CAFから開催権と出場資格を剥奪された。

 同指導者はまた、「我が国よりもサッカーに優れ、保健インフラが整っているモロッコの決断は、良識的で信頼できるものです」と評価した。

「確かに、赤道ギニアは大会を開催した経験がありますが、医療の専門知識については、懸念が残ります」

(c)AFP